JCSS登録の取得と維持のための手引き(第12版) 平成22年9月1日
独立行政法人製品評価技術基盤機構(nite ナイト) 認定センター
計量法校正事業者登録制度制度の概要計量法校正事業者登録制度とは、 経済産業大臣から権限を与えられた独立行政法人製品評価技術基盤機構の 認定センター(以下「認定センター」という。)が計量法第143条の規定に 基づき、計量器の校正又は標準物質の値付け(以下「校正等」という。) の事業を行う者のある特定の校正分野における能力を審査して登録する制度です。 当該制度は計量法によって定められていますが、強制的なものではなく、 任意の制度として法律に規定されています。登録の基準は同条の各号に 定められていますが、本書において詳しく解説されています。 登録された者は「登録事業者」と呼ばれ、登録事業者は登録された 範囲内の校正等を行ったときは、当該制度の標章 を付して校正証明書を 発行することができます。登録事業者の校正サービスを利用する者は、 認定センターにより一定の能力が認められ登録された信頼の高い事業者から 国家計量標準にトレーサブルな校正等を受けることができます。 そして、このことは当該利用者の計測の信頼性の根拠の一つとなるものです。 また、当該制度の標章が付された校正証明書を提示することによって、 校正を受けた計量器又は標準物質(以下「計量器等」という。)が 国家計量標準にトレーサブルであること(トレーサビリティ*1)を 対外的に証明することが可能となります。 この登録制度は、今後の我が国における計測の信頼性の高度化に寄与するもの として、また、ISO 9000規格などのマネジメントシステム 審査登録制度や他の試験所認定制度を相互に補完するものとして 活用され、産業の更なる発展や科学技術の進展に、更には、国民生活の 安全と安心に貢献することが期待されています。 他方、近年、当該制度の国際的重要度がますます高まり、国際整合性の 確保が重要となっています。このため、認定機関である認定センターは、 ISO/IEC 17011(JIS Q 17011)に適合した制度運営を行っています 更には、諸外国の認定機関と制度間の同等性を認め合うために、 平成11年12月にはAPLAC(Asia-Pacific Laboratory Accreditation Cooperation)において、また、平成12年11月にはILAC(International Laboratory Accreditation Cooperation)において、 国際相互承認(MRA: Mutual RecJCRP22-12 JCSS登録の取得と 維持のための手引き 5/41ognition Arrangement)に参加署名を 行いました。APLAC/MRA加盟、ILAC/MRA加盟によりJCSSの国際的信頼性が 一段と増しています。また、この国際的信頼性を増すため、認定センターと 定期検査及び技能試験の受け入れについて個別契約を結んでいる事業者は 「国際MRA対応認定事業者」と呼ばれ、国際的なトレーサビリティ証明 において重要な役割を担っています。