環境パフォーマンスと環境マネジメントシステムの有効性評価

ISO 14001内部監査チェックリストのメリット

  • チェックリストがあれば、監査員ごとのばらつきを抑えられ、公平で統一された監査ができます。

  • 監査項目の漏れも防げるため、重要なポイントの見落としが減ります。

  • あらかじめ項目が整理されているため、準備や実施時間の短縮が可能です。

  • 監査の進行もスムーズになり、効率アップにつながります。

  • 各項目に対して「どんな証拠を確認するか」まで記載されていれば、客観的で根拠ある監査ができます。

  • 記録として残るため、第三者審査や再監査時にも活用可能です。

  • 新人監査員のトレーニングにも活用でき、知識やスキルの標準化が進みます。

  • ISO14001の要求事項の理解促進にもつながります。

  • 同じチェックリストを使って定期的に監査することで、傾向分析や問題の再発防止策の立案にも役立ちます。

  • 組織の環境パフォーマンス向上に寄与します。

内部監査手順書

第13章 内部監査(9.2)

1.目的

本規定の目的は,当社の環境マネジメントシステムに関して以下の事項に適合しているか否かを判断するために内部監査に関する手順を明確にすることである。

①環境マネジメントシステムに関して,組織自体が規定した要求事項

②環境マネジメントシステムが,ISO14001:2015の要求事項

③環境マネジメントシステムが有効に実施され,維持されている。

④内部監査の結果に関する情報を社長に提供する。

2.適用範囲

当社が実施する年1回(9月)の内部監査に適用する。なお,社長または環境管理責任者

が必要と判断した際には,臨時に内部監査を実施する。

3.責任及び権限

内部監査を統括する責任は,環境管理責任者にある。内部監査を実施し,環境管理責任者

に報告する責任は,監査員リーダーにある。

4.文書化した情報

内部監査年間スケジュール表 9.2-01

内部監査実施計画書 9.2-02

内部監査チェックリスト 9.2-03

内部監査報告書  9.2-04

是正処置報告書  10.2-05

資格者一覧表 7.1-04

5.実施事項

(1)内部監査の計画

①内部監査員の資格認定

環境管理責任者は,(4)に定める内部監査員の要件を満たす者を,内部監査員

として認定する。

②監査プログラムの策定

A)環境管理責任者は,毎年3月中に年間の内部監査計画を起案し,「内部監査年間

スケジュール表」の文書化した情報とする。

B)環境管理責任者は,「内部監査年間スケジュール表」に従い,9月実施予定の内部

監査の1ヶ月前までに監査員リーダーに「内部監査実施計画書」の作成を指示する。

「内部監査実施計画書」には以下の項目を含む。

・被監査部署 ・実施スケジュール ・実施場所  ・監査目的

・監査基準   ・監査方法  ・内部監査実施年月日

・監査員リーダー1名,監査員1~3名

なお,監査員の選定にあたっては,「内部監査員として認定された者」から

選定するものとし,監査員はみずからの仕事は監査できない。

③内部監査実施の通知

監査員リーダーは,内部監査の実施2週間前までに,「内部監査実施計画書」を

もって,被監査部署の責任者に内部監査の実施を通知する。

④内部チェックリストの作成

監査員リーダーは,内部監査の実施までに,「内部監査チェックリスト」を作成し,

環境管理責任者の承認を得る。

(2)内部監査の実施・報告

①内部監査の実施

A)監査前会議:監査チームと被監査側の責任者で監査前会議を行い,「内部監査実施計画書

」をもとに,監査の目的・範囲・スケジュールを確認する。

B)監査の実施:監査チームは,「内部監査チェックリスト」に基づいて監査を実施する。

C)監査チーム会議:監査終了後,監査チームで監査結果及び評価のとりまとめを行う。

その際,不適合は以下の区分で分類する。

a)重大な不適合:その不適合が是正されないと保証されない場合,あるいは

環境マネジメントシステムが有効に機能しない場合。

b)軽微な不適合:その不適合が是正されなくても,環境マネジメントシステム

への影響がすくないか,あるいは直ちに影響しない場合。

c)推奨事項:要求事項には触れていないが,改善したほうがよいのではと思

われる問題,アドバイス。

d)監査後会議:監査チームと被監査側の責任者で監査後会議を行い,監査結果の報告と

その結果に対する被監査側の確認を行う。

②内部監査報告書の作成

監査員リーダーは,監査終了後3日以内に不適合につき「内部監査報告書」を作成し,

監査で使用した「内部監査チェックリスト」を添付して,環境管理責任者に提出する。

③被監査部門への監査結果の報告

監査員リーダーは,環境管理責任者の承認を得た「内部監査報告書」のコピーを被監査部署

の責任者に提出する

(3)是正処置及びフォローアップ

①不適合事項の是正処置

A)環境管理責任者は,「内部監査報告書」をもって,被監査側の責任者に

内部監査における不適合指摘の是正を指示する。

B)是正指示を受けた被監査側の責任者は,不適合の原因分析を行い,是正処置案

を立案し,「是正処置報告書」に記載して,環境管理責任者に提出する。

C)環境管理責任者は,提出された是正処置案の妥当性をチェックし,妥当と

判断した場合は,被監査側の責任者に是正処置の実施を指示する。又,妥当と

判断できなかった場合は,再度,是正処置案の立案を指示する。

d)被監査側の責任者は,是正処置を実施し,その結果を「是正処置報告書」に

記録し,環境管理責任者に報告する。

②フォローアップ

A)環境管理責任者は,是正処置が効果的であることを確実にするため,

監査員リーダーにフォローアップの実施を指示する。フォローアップは,以下の

いずれかにより行う。

・是正処置が計画どおりに実施されたことを示す文書の確認

・再監査

・次回内部監査で確認

B)監査員リーダーは,フォローアップの結果を「是正処置報告書」に記録し,

環境管理責任者に報告する。

(4)内部監査員の資格認定

社内外の内部監査員養成コースを修了し,内部監査員認定試験に合格した人で

環境管理責任者が認定承認した人。

(5)文書化した情報の管理

内部監査の文書化した情報としての,「内部監査年間スケジュール表」

「内部監査実施計画書」,「内部監査チェックリスト」,「内部監査報告書」,

「是正処置報告書」は,「第8章 文書化した情報」の手順に従い保管する。

 

内部監査チェックリストの見本は、こちらを参照下さい。