1.東京・品川のセミナーでの出会い
このお客様との出会いは、東京・品川で弊社が主催した「ISO 17025取得セミナー」にご参加いただいたことがきっかけでした。
セミナーから半年ほど経った頃、弊社に一本のお電話をいただき、ISO/IEC 17025に基づくJCSS校正機関認定の取得に向けたコンサルティングを、正式にお任せいただくことになりました。
2.6名で始めたJCSS認定への挑戦
2025年6月から始まったJCSS認定への挑戦は、6名の推進メンバーで準備を進めてこられました。指導は毎月2〜3回の訪問形式で、1回あたり約4時間かけて行っています。
最初は「何から始めればよいか分からない」状態
開始当初は、「何から手をつければよいのか」まったく見当がつかない状態でした。しかし、品質マニュアルや手順書の雛形をお渡ししたことで構築の手がかりを掴まれ、そこから自社の実情に合ったマニュアルや手順書を次々と作り上げていかれました。
要求事項とIAJapan公開文書を自ら読み込む
ISO/IEC 17025の要求事項だけでなく、IAJapanが公開しているJCSS関係文書にも積極的に目を通し、内容を理解しようと努力されていました。指導の過程では数多くの質問をいただき、私たちも一緒に考え、解決方法を検討する場面が何度もありました。
3.この校正機関の特徴は「顧客が社内にいる」こと
これまで弊社が指導してきた多くの校正機関・試験所は、社外から試験・校正の依頼を受ける形態が中心でした。認定を取得しても外部からの依頼がすぐに得られるとは限らず、認定取得後の顧客獲得が課題になる場合もあります。
一方、今回支援している企業様は事情が異なります。校正室の顧客は、主に自社の営業部門や製造部門です。外部顧客の獲得を目的とするのではなく、自社製品の信頼性をさらに高めることを目的として、社内校正体制の構築とJCSS認定取得に取り組んでいます。
社内校正だからこそ重要になる独立性・公平性
校正室には、社内の営業部門や製造部門から不当な影響を受けることなく、公平な判断と校正業務を行える仕組みが必要です。審査の場でも、組織上・業務上の独立性と公平性、公平性に対するリスクの管理について明確に説明できるよう、権限、責任、報告経路などを整理しました。
4.技術者の力量が構築を大きく前進させた
この企業様には非常に優れた技術者が在籍しており、大きなテーマの一つであった「測定の不確かさの推定」の仕組みも、短期間で構築されました。
また、別の技術者には前職でIATF 16949の審査経験を持つ方がおり、マネジメントシステムの考え方や審査対応への理解を活かして、システム構築全体に大きく貢献されました。
5.申請書提出から認定審査へ
現在は、JCSS校正機関としての認定審査を受けられる段階まで到達し、申請書の提出も完了しています。2026年内に認定審査が行われ、順調に進んだ場合は2027年初めの認定取得を見込んでいます。
6.ここまで到達できた2つの理由
推進リーダーの存在
全体の進捗を把握し、メンバーを牽引する優れたリーダーがいたこと。
メンバー間のコミュニケーション
推進メンバー同士の連携と情報共有が非常に円滑であったこと。
専門的な要求事項や技術課題に直面しても、推進リーダーを中心に6名のメンバーが相談し、役割を分担しながら進めてきました。この組織力が、申請書提出までの道のりを大きく支えています。
有限会社 都城情報ビジネス
代表取締役 松元 義仁
ISO/IEC 17025認定取得支援・JCSS認定取得支援、品質マニュアル・手順書の構築、測定の不確かさ、内部監査、マネジメントレビュー、申請・審査準備を支援しています。