ISO9001内部監査チェックリストの質問事項を考えるのは難しい。
ISO9001内部監査チェックリストの作成は、ISO9001の品質マニュアルの改訂、運用の記録が
ある程度できて、そろそろ内部監査の実施をしようかなぁと思う時に,監査員、監査員リーダー、日時,被監査部署等を決定する。
このような内容が決まってくると、監査員は監査を受ける部署等を想定して内部監査チェックリストの作成に入る。
いざ内部監査チェックリストを作成しようとしても、様式はある程度作れるものの、質問の内容がどのようにしていいか、これは難しい。
規格要求順に質問事項を考えていけば良いのだが、これでも難しい。
何かISO9001内部監査チェックリストの見本が欲しい。
ネットを検索すると、いろいろなISO9001内部監査チェックリストが販売されている。
皆様、ISO9001内部監査チェックリストは、まずはどこかのISO9001内部監査チェックリストを購入されることをお勧めします。
弊社も販売しています。
見本があると作り方はわかるし、すぐにそのISO9001内部監査チェックリストを使える。
皆さん、まずは購入しましよう。ただISO9001内部監査チェックリストの内容が、要求事項を丸写ししたようなチェックリストは購入しないようにしましょう。
規格要求事項の理解が進むと、ISO9001内部監査チェックリストの質問内容も、内部監査の効率性を考えると、関連する項番も一緒に監査チェックリストに網羅され、監査できるようになります。
ISO 9001の内部監査チェックリストを使用するメリット
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チェックリストがあることで、監査員によって監査のレベルや範囲がバラバラになるのを防げます。
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全ての重要なプロセスや要求事項を確実にカバーできます。
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ISO 9001の要求事項や手順に対して「何を確認すべきか」が明確なので、確認漏れを減らせます。
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経験が浅い監査員でも、チェックリストを使えば必要な確認項目を把握しやすく、スムーズに監査を実施できます。
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チェックリストに「観察した内容」や「証拠となる文書・記録」をメモできるため、後での分析や報告書作成がしやすくなります。
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過去の監査内容と比較しやすく、傾向分析や再発防止策の立案にも活かせます。
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「どの項目でよく指摘が出るか」が明確になり、改善のヒントになります。
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外部審査(第三者認証)に備えて、内部でも同様の視点でチェックできるため、準備が万全になります。
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社内で統一した視点・方法で監査を行えることで、品質マネジメントの文化が根付きやすくなります。
内部監査監査規定
第13章 内部監査(9.2)
1.目的
本規定の目的は、当社の品質マネジメントシステムに関して以下の事項に適合しているか
否かを判断するために内部監査に関する手順を明確にすることである。
①品質マネジメントシステムに関して、組織自体が規定した要求事項
②品質マネジメントシステムが、JISQ9001:2015の要求事項
③品質マネジメントシステムが有効に実施され、維持されている。
④内部監査の結果に関する情報を社長に提供する。
2.適用範囲
当社が実施する年1回(9月)の内部監査に適用する。なお,社長または管理責任者が必要
と判断した際には、臨時に内部監査を実施する。
3.責任及び権限
内部監査を統括する責任は、管理責任者にある。内部監査を実施し、管理責任者に報告する
責任は、監査員リーダーにある。
4.文書化した情報
内部監査実施計画書 9.2-01
内部監査チェックリスト 9.2-02
内部監査報告書 9.2-03
是正処置報告書 10.2-02
資格者一覧表 7.1-04
5.実施事項
(1)内部監査の計画
①内部監査員の資格認定
管理責任者は、(4)に定める内部監査員の要件を満たす者を、内部監査員として
認定する。
②監査プログラムの策定
A)管理責任者は、毎年4月中に年間の内部監査計画を起案し、品質マニュアルの
「内部監査年間計画」を更新する。
B)管理責任者は、「内部監査年間計画」に従い、9月実施予定の内部監査の1ケ月前
までに監査員リーダーに指示する。
「内部監査実施計画書」には以下の項目を含む。
実施場所,実施予定日,内部監査の目的,被監査部署,時間,ISO要求事項
監査員リーダー,監査員
なお,監査員の選定にあたって、「内部監査員として認定された者」から選定するもの
とし、監査員はみずからの仕事は監査できない。
③内部監査実施の通知
監査員リーダーは、内部監査の実施2週間前までに、「内部監査実施計画書」をもって、
被監査部署の責任者に内部監査の実施を通知する。
④内部チェックリストの作成
監査員リーダーは、内部監査の実施までに、「内部監査チェックリスト」を作成し、
品質管理責任者の承認を得る。
(2)内部監査の実施・報告
①内部監査の実施
A)監査前会議:監査チームと被監査側の責任者で監査前会議を行い、「内部監査実施
計画書」をもとに、監査の目的・範囲・スケジュールを確認する。
B)監査の実施:監査チームは、「内部監査チェックリスト」に基づいて監査を実施する。
C)監査チーム会議:監査終了後、監査チームで監査結果及び評価のとりまとめを行う。
その際、不適合は以下の区分で分類する。
a)重大な不適合:その不適合が是正されないと保証されない場合、あるいは
品質マネジメントシステムが有効に機能しない場合。
b)軽微な不適合:その不適合が是正されなくても、品質マネジメントシステムへの
影響がすくないか、あるいは直ちに影響しない場合。
c)推奨事項:要求事項には触れていないが、改善したほうがよいのではと思われる
問題、アドバイス。
D)監査後会議:監査チームと被監査側の責任者で監査後会議を行い、監査結果の
報告とその結果に対する被監査側の確認を行う。
②内部監査報告書の作成
監査員リーダーは、監査終了後3日以内に不適合につき「内部監査報告書」を作成し、
監査で使用した「内部監査チェックリスト」を添付して、管理責任者に提出する。
③被監査部門への監査結果の報告
監査員リーダーは、管理責任者の承認を得た「内部監査報告書」のコピーを被監査
部署の責任者に提出する。
(3)是正処置及びフォローアップ
①不適合事項の是正処置
A)管理責任者は、「内部監査報告書」をもって、被監査側の責任者に内部監査に
おける不適合指摘の是正を指示する。
B)是正指示を受けた被監査側の責任者は、不適合の原因分析を行い、是正処置案を
立案し、「是正処置報告書」に記載して、管理責任者に提出する。
C)管理責任者は、提出された是正処置案の妥当性をチェックし、妥当と判断した
場合は、被監査側の責任者に是正処置の実施を指示する。又、妥当と判断でき
なかった場合は、再度、是正処置案の立案を指示する。
D)被監査側の責任者は、是正処置を実施し、その結果を「是正処置報告書」に
記録し、品質管理責任者に報告する。
②フォローアップ
A)管理責任者は,是正処置が効果的であることを確実にするため、監査員リーダーに
フォローアップの実施を指示する。フォローアップは、以下のいずれかにより行う。
・是正処置が計画どおりに実施されたことを示す文書の確認
・再監査
・次回内部監査で確認
B)監査員リーダーは、フォローアップの結果を「是正処置報告書」に記録し、
管理責任者に報告する。
(4)内部監査員の資格認定
社内外の内部監査員養成教育を受講し修了試験に合格し、管理責任者が認定承認した人。
(5)是正処置及びフォローアップ
内部監査の文書化した情報としての、「内部監査実施計画書」、「内部監査チェック
リスト」、「内部監査報告書」、「是正処置報告書」は、「第7章文書化した情報」の手順に
従い保管する。