
ISO統合マニュアルを作成するのは大変でした。
お客様から、ISO17025の品質マニュアルとISO17021-1の品質マニュアルとISO17065の品質マニュアルの統合した品質マニュアルを作成したいという依頼がきました。
過去にISO9001,ISO14001,ISO45001の3つのマニュアルの統合マニュアルの依頼は、経験あるが今回の依頼はセクター規格の統合マニュアルの依頼でした。
ISO17025規格の要求事項は、ISO17025の認定のコンサルをやっているので得意ではあるけど、ISO17021-1やISO17065はあまりなじめのない規格要求事項である。
ただ、ISO17021-1要求事項は適合性評価−マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項で、ISO9001やISO14001の審査を受ける場合に、審査を行う審査機関の守るべき要求事項の内容で、その要求事項を読むとある程度、理解ができる要求事項である。
またISO/IEC 17065 (JIS Q 17065)は、製品認証機関が特定の製品、プロセス又はサービスの認証を実施する能⼒があるものとして認定を受けようとする場合の⼀般要求事項を規定したものです。
この規格についても要求事項を読むとあり程度概略、内容はわかることができます。
ただ、この3つの規格を統合して品質マニュアルを作成するとなると、この統合マニュアルの作成には、
その構成をゆっくり考え、大変苦労しました。それは、あまりにもISO17021-1の要求事項が多いのです。
しかし、一回請けた統合マニュアルの依頼を契約破棄にして断るわけにはいかない。そして作成していくうえで
何回も企業様の要望をお聞きしながら、要望に沿っていないものを勝手に作成しては、出来上がっても企業様に
ご迷惑をおかけするし、使えないものを納品しても、信用を失うだけになってします。
そして数回の打ち合わせを進めて、やっと完成させることもできました。
でも途中で、本当に統合品質マニュアルにされるのですか?
と気になり担当者の方より社長様に再度確認しましたら、やはり統合して下さいという話とのこと。
完成させるまでにそれは、大変でした。
そして完成したのちその企業様に訪問し、ISO統合品質マニュアルを使って各部署の責任者が一堂に集まり研修を行いました。この研修においては、私も勉強になるいろいろなことを教えて頂きました。
ISO9001とISO14001の統合マニュアルの作成の仕方
上記のような3つのISO統合マニュアルの機会は少ないと思いますが、ISO9001品質マニュアルとiso14001環境マニュアルを一つのマニュアルにしたい企業様は、多いのではないでしょうか。
私も、ISO9001を取得されており、ISO14001取得の指導、コンサルをするにあたっては企業様の統合のご希望をお聞きしISO9001、ISO14001の統合マニュアルを作成していき審査をうけて頂く企業様もあります。
それこそ,昨年から今年にわたりISO14001の取得の指導を行いました宮崎市の製造企業様は統合マニュアルで審査を受けられました。
品質マニュアルと環境マニュアルの統合の仕方
一番左に、これから作成する統合の品質環境マニュアルの構成を考えていきます。真ん中は、ISO9001の要求事項の構成、右側には、ISO14001要求事項の構成を書きます。するとISO9001とISO14001の共通部分、ISO9001独自の要求事項、ISO14001独自の要求事項が明確になってきます。このようなISO9001とISO14001の統合マニュアルにISO45001をさらに統合したマニュアルを作成すうとしたら、品質環境労働安全衛生マニュアルができあがります。
これらの規格に、ISO17025やISO13485,ISO17021-1,ISO17065のセクター規格なども統合したマニュアルが作成できます。
文書名 | ISO9001要求事項 | ISO14001要求事項 |
品質・環境マニュアル | ||
表 紙 | ||
品質環境方針 | ||
目次 | ||
マニュアル配布表 | ||
改訂履歴 | ||
0 目的 | ||
1 適用範囲 | ||
2 引用規格 | ||
3 用語及び定義 | ||
4 組織の状況 4.1 組織及びその状況の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3 品質環境マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4 品質環境マネジメントシステム及びそのプロセス |
4 組織の状況 4.1 組織及びその状況の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス |
4 組織の状況 4.1 組織及びその状況の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4 環境マネジメントシステム |
5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.2 品質環境方針 5.3 組織の役割,責任及び権限 |
5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.2 方針 5.3 組織の役割,責任及び権限 |
5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.2 環境方針 5.3 組織の役割,責任及び権限 |
6. 計画 6.1 リスク及び機会への取組み 6.1.1 一般 6.1.2.環境側面 6.1.3 順守義務 6.1.4 取組みの計画策定 |
6 計画 6.1 リスク及び機会への取組み 6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定 6.3 変更の計画 |
6 計画 6.1 リスク及び機会への取組み 6.2 環境目標及びそれを達成するための計画策定 |
7 支援 7.1 資源 7.2 力量 7.3 認識 7.4 コミュニケーション 7.5 文書化した情報 |
7 支援 7.1 資源 7.2 力量 7.3 認識 7.4 コミュニケーション 7.5 文書化した情報 |
7 支援 7.1 資源 7.2 力量 7.3 認識 7.4 コミュニケーション 7.5 文書化した情報 |
8.運用 8.1 運用の計画及び管理 8.2 製品及びサービスに関する要求事項 8.3 製品及びサービスの設計・開発 8.4 外部から提供されるプロセス,製品及びサービスの管理 8.5 製造及びサービス提供 8.6 製品及びサービスのリリース 8.7 不適合なアウトプットの管理 緊急事態への準備及び対応 |
8 運用 8.1 運用の計画及び管理 8.2 製品及びサービスに関する要求事項 8.3 製品及びサービスの設計・開発 8.4 外部から提供されるプロセス,製品及びサービスの管理 8.5 製造及びサービス提供 8.6 製品及びサービスのリリース 8.7 不適合なアウトプットの管理 |
8 連用 8.1 連用の計画及び管理 8.2 緊急事態への準備及び対応 |
9 パフォーマンス評価 9.1 監視,測定,分析及び評価 9.2 内部監査 9.3 マネジメントレビュー |
9 パフォーマンス評価 9.1 監視,測定,分析及び評価 9.2 内部監査 9.3 マネジメントレビュー |
9 パフォーマンス評価 9.1 監視,測定,分析及び評価 9.2 内部監査 9.3 マネジメントレビュー |
10 改善 10.1 一般 10.2 不適合及び是正処置 10.3 継続的改善 |
10 改善 10.1 一般 10.2 不適合及び是正処置 10.3 継続的改善 |
10 改善 10.2 不適合及び是正処置 10.3 継続的改善 |